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2015年03月04日

自転車への赤切符急増の県…保険加入義務付けも・・・・・

自転車への赤切符急増の県…保険加入義務付けも
2015年03月03日 10時51分
自転車の無謀な運転による事故が相次ぐなか、兵庫県警が悪質な自転車運転者に対し、道交法違反容疑で交通切符(赤切符)を交付するケースが急増している。

 県警のまとめによると、昨年は前年の2倍以上の1311件に上った。事故多発を受けて県は、2月定例県議会に自転車保険の加入を義務づける条例案を提案。可決されれば、一部は10月から導入され、安全運転への意識向上が期待される。

 道交法2条は、自転車は「車両」と規定しており、自動車同様に摘発の対象になるが、一般には歩行者と同じ「交通弱者」との認識が浸透しており、従来は違反時に警告程度で済ませることが多かった。

 しかし近年、自転車の危険運転が招いた重大事故が全国的に急増。県内では2003~13年の10年間に自転車と歩行者が絡む事故が約1・9倍に増えた。昨年発生した6821件の自転車事故のうち、自転車と歩行者の事故は179件に上り、2年連続で増加した。

 警察庁は11年から、自転車の危険運転の取り締まり強化を全国の警察に指示。これを受け、県警も「警告に従わない場合は赤切符を交付する」との方針を徹底し、昨年は前年より705件多い1311件に赤切符を交付した。内訳は2人乗りが641件と最も多く、信号無視が400件、通行禁止が209件だった。

 さらに、歩行者にけがを負わせた自転車運転者が、多額の損害賠償を請求され、支払えなくなるケースも相次いでいる。このため、県は、運転者に任意保険への加入を義務づける条例の制定を目指している。

 また、6月からは、改正道交法の施行令に基づき、悪質な自転車運転者への安全講習も義務化される。信号無視や酒酔い運転など14項目の「危険行為」を行い、3年間に2回以上逮捕されたり、赤切符を交付されたりした運転者が対象になる。手数料は5700円で講習時間は3時間。受講しなかった場合、5万円以下の罰金が科される。

 県警は「『自転車は車両』という認識を浸透させ、講習の徹底と保険加入によって、さらに安全運転の意識を高めてほしい」としている。(虎走亮介)

 【自転車保険の加入を義務づける条例案】 自転車運転者が事故の加害者として高額な賠償額を請求された訴訟などを受けて、県が制定を目指し、2月議会に提案した。運転者の保険加入のほか、小売業者にも購入者の保険加入を確認する義務が生じ、成立すれば全国初となる。

2015年03月03日 10時51分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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