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大師寺 からのお知らせ
2018年03月09日
先進安全自動車に関する消費者の使用実態
先進安全自動車に関する消費者の使用実態-機能を過信せずに安全運転を心がけましょう-
*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。
各自動車メーカーから、衝突被害軽減ブレーキ等の先進安全装置を搭載した車両(先進安全自動車)が販売されています。衝突被害軽減ブレーキを搭載した車両による事故削減効果も認められています。
PIO-NETには2012年度以降、先進安全装置に関する相談が142件寄せられています。購入時に装置の内容を十分に理解できていなかったり、機能を過信していると、安全装置が適切に作動せず事故につながる危険性も考えられます。
そこで、先進安全自動車について、先進安全装置の動作を紹介するとともに、消費者の使用実態に関するアンケート調査及び事業者へのアンケート調査を実施し、消費者に情報提供することとします。
先進安全装置について
先進安全装置の機能には限界があり、性能や作動条件は車種ごとに異なります。
衝突被害軽減ブレーキは、衝突被害を軽減するため自動的にブレーキが作動する装置であり、あらゆる状況での衝突を防ぐ装置ではありません。
ペダル踏み間違い時加速抑制装置は、発進時や低速走行時にペダル等の誤操作によって衝突するおそれがある場合に、急加速や急発進を抑制する装置です。
定速走行・車間距離制御装置は、先行車を認識すると、システムが速度調整を自動的に行い、車間距離を制御しながら追従走行し、先行車が存在しないときは一定速で走行する装置です。
車線維持支援制御装置には、車線逸脱警報装置や、走行車線の中央付近を維持するようハンドル操作をアシストする装置があります。
駐車支援システムには、ドライバーの設定駐車枠に駐車するように自動でハンドル操作を行う装置及び駐車時に車両後方や車両周辺の映像をモニター等に表示する装置等があります。
消費者へのアンケート調査
先進安全自動車を購入した理由として最も多いのは「事故を未然に防ぐため」でした。
約2割の人が想定外の出来事を体験し、そのうち約2割の人に物的損害がありました。
約8割の人が運転する際の注意事項を「理解している」「よく理解している」と回答しましたが、一方で2割弱の人が「聞いたことはあるが理解していない」「理解していない」と回答しました。
事業者へのアンケート調査
先進安全装置の名称について、各社それぞれ異なった名称を使用していました。
運転する際の注意事項について、8社すべてで注意事項があると回答しました。
販売する際の注意点に関して、メーカーから販売会社等への伝達手段について、8社すべてで説明資料、ビデオを配布していると回答しました。
販売する際の注意点に関して、メーカーから販売会社等への教示内容について、8社すべてで基本的な機能や機能限界があること等と回答しました。
運転する際の注意事項の消費者への伝達手段について、8社すべてで新車販売時の説明内容をマニュアル化している、販売カタログ・取扱説明書・広告に記載していると回答しました。
消費者へのアドバイス
衝突被害軽減ブレーキはあらゆる状況での衝突を防ぐ装置ではありません。人や自転車の急な飛び出しにはブレーキが作動しない場合がある等、先進安全装置の機能には限界があります。また、車種ごとに性能や作動条件は異なります。先進安全自動車を運転する際は、機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。
車種、グレードにより先進安全装置が標準装備されている場合やオプション装備される場合があります。先進安全自動車を購入する際は先進安全装置の有無をよく確認しましょう。
業界への要望
各先進安全装置の機能について、消費者への分かりやすい説明を要望します。
先進安全装置の注意事項について、徹底した消費者への周知を要望します。
要望先
一般社団法人日本自動車工業会(法人番号7010405008746)
日本自動車輸入組合(法人番号8010405005536)
一般社団法人日本自動車販売協会連合会(法人番号8010405010115)
一般社団法人全国軽自動車協会連合会(法人番号4010405003997)
一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会(法人番号5011005001878)
情報提供先
消費者庁 消費者安全課(法人番号5000012010024)
内閣府 消費者委員会事務局(法人番号2000012010019)
国土交通省 自動車局 技術政策課(法人番号2000012100001)
経済産業省 製造産業局 自動車課(法人番号4000012090001)
動画
動画(低解像度版)
320×180ピクセル
動画(高解像度版)
640×360ピクセル
業界の対応 ※2018年3月5日 追加
「一般社団法人日本自動車工業会」より
当会では、関係省庁と協力し、自動車運転者による交通事故の発生防止・被害軽減対策を最優先課題のひとつに位置づけ、先進安全自動車(安全運転サポート車など)の開発・普及に取り組んでおります。
当会としては、近年の先進安全技術の高度化等を踏まえ、昨年11月に小冊子「セーフティカーライフ」の先進安全装備の内容をより充実させ、約250万部発行し販売店や高速道路SAに配布いたしました。また、ホームページでは昨年1月に「安全運転講座」のコンテンツを拡充し、昨年7月「安全運転サポート車」のコーナーを新設する他、雑誌広告の掲載などを通じて、消費者に対する啓発活動を積極的に展開しております。
さらに、一般社団法人日本自動車連盟(JAF)および一般財団法人全日本交通安全協会と共催し、一般の自動車運転者を対象とした講習会「セーフティトレーニング」ならびに中高年の自動車運転者を対象とした講習会「シニアドライバーズスクール」を全国で開催(2017年実績で72会場)しております。
両講習会では、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置等、ASV(先進安全自動車)の体験ができる内容となっており、これまでの参加者数は延べ約2万2千名に上っています。今後もこうした講習会を継続するとともに、内容の充実を図っていきます。
当会会員会社においても、自動車運転者の安全に配慮した様々な取り組みを実施してきているところです。
今後、貴センターのアンケート結果とご要望を受け、関係省庁や自動車公正取引協議会とも連携して、先進安全装置について消費者によりわかりやすい説明と注意事項の周知を徹底するなど、一層の対応を進めて参ります。
「一般社団法人日本自動車販売協会連合会」より
ご要望を受け、消費者に対する先進安全自動車の説明のうち、(1)各機能についての分かりやすい説明及び(2)注意事項の説明の徹底について、当会各支部(全国52支部)を介し、会員販売会社(約1,500社)に対して周知文書を1月25日付で発進いたしました。
当会においても関係団体等と連携の上、説明資料を活用する等、消費者にとって分かりやすい説明に努めて参る所存でございます。
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
[報告書本文] 先進安全自動車に関する消費者の使用実態-機能を過信せずに安全運転を心がけましょう-[PDF形式](1.1MB)
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www.kokusen.go.jp/news/data/n-20180118_1.html#taiou |