当山にては、菩提寺が無くてお悩みの方、菩提寺が遠くて先祖供養が出来ないという方ご相談下さい。皆様方のご先祖様や故人のご冥福をお祈り致します。
また、ご葬儀・法事・先祖供養・水子供養・月参り・春秋彼岸、お盆参り・悩み事・開運厄除祈祷等ご相談承ります。
TEL 0749-22-7304
※当寺では壇家さんへのお参りなどでやむを得ず留守にする事があります。
ご祈祷やご供養・悩み事相談を申し込まれる方は、事前に予約をお願いします。
まずはお電話ください。
大師寺 からのお知らせ
2011年07月06日
耕作者
サーヴァッティー市がゆかりの場所である。そのとき尊師は、諸の修行者たちに、ニルヴァーナに合致する法に関する講話によって、説き示し、勧め、励まし、喜ばせた。またそれらの修行僧たちは、意義を理解し、注意し、心の全体を傾倒し、耳を傾けて、教えを聞いた。
そのとき悪魔・悪しき者は、このように思った。ーー「ここで修行者ゴータマは、諸の修行僧たちに、ニルヴァーナに合致する法に関する講話によって、説き示し、勧め、励まし、喜ばせた。またそれらの修行僧たちは、意義を理解し、注意し、心の全体を傾倒し、耳を傾けて、教えを聞いた。では、わたしは修行者ゴータマに近づいて、眩惑してやったらどうだろう。」
さて悪魔・悪しき者は、農夫のすがたを現し、大きな鋤(すき)を肩にかけて、長い〈牛追いの棒〉を手にして、髪をふり乱し、大麻の衣を着て、足は泥まみれたままで、尊師に近づいた。近づいてから尊師に次のように言った、ーー
「修行者よ。牡牛を見ましたか?」
「悪しき者よ。どうしてお前は牡牛に用があるのか?」
「修行者よ。眼はわたしのものです。色かたちはわqたしのものです。眼が(対象に)触れて起こる識別領域はわたしのものです。修行者よ。そなたは、どこへ行ったら、わたしから脱(のが)れられるだろうか?
修行者よ。音声はわたしのものだ。聴覚作用はわたしのものだ。聴覚作用が〔対象に〕触れて起こる識別の領域はわたしのものだ。そなたは、どこへ行ったら、わたしから脱(のが)れられるのだろうか?
嗅覚作用はわたしのものだ。香りはわたしのものだ。嗅覚作用が〔対象に〕触れて起こる識別領域はわたしのものだ。そなたは、どこへ行ったら、わたしから脱(のが)れられるだろうか?
舌はわたしのものだ。味はわたしのものだ。舌が〔対象に〕触れて起こる識別領域はわたしのものだ。そなたはどこへ行ったら」、わたしから脱(のが)れられるだろうか。
身体はわたしのものだ。触れられるものも、わたしのものだ。そなたは、どこへ行ったら、わたしから脱(のが)れられるだろうか?
心はわたしのものだ。心で考えられるものも、わたしのものだ。心の接触から起こる識別領域は、わたしのものだ。そなたはどこへ行ったら、わたしから脱(のが)れられるだろうか?」
「悪しき者よ。眼はそなたのものである。色かたちは、そなたのものである。眼の接触から生じた識別領域は、そなたのものである。
しかし眼が存在せず、色かたちが存在せず、眼の接触から生ずる識別領域が存在しないところには、そなたの行くべき通路は存在しない。
悪しき者よ。聴覚器官はそのたのものである。音声はそのたのものである。聴覚器官の接触から生ずる識別領域はそなたのものである。
しかし聴覚器官が存在せず、音声が存在せず、聴覚器官の接触から生ずる識別領域が存在しないところには、そなたの行くべき通路は存在しない。
悪しき者よ。嗅覚器官はそなたのものである。香りはさなたのものである。嗅覚(きゅうかく)器官の接触から生ずる識別領域は、そなたのものである。
しかし嗅覚器官が存在せず、香りが存在せず、嗅覚の接触から生ずる識別領域が存在しないところには、そなたの行くべき通路は存在しない。
悪しき者よ。舌はそなたのものである。諸々の味は、そなたのものである。舌の接触から生ずる識別領域は、そなたのものである。
しかし舌が存在せず、諸々の味が存在せず、舌から生ずる識別領域が存在しないところには、そなたの行くべき通路は存在しない。
身体はそなたのものである。触れられるものは、そなたのものである。身体の接触から生ずる識別領域は、そなたのものである。
しかし身体が存在せず。触れられるものが存在せず。身体から生ずる識別領域が存在しないところには、そなたの行くべき通路は存在しない。
悪しき者よ。心はそなたのものである。考えられるものは、そなたのものである。
しかし心が存在せず、考えられるものが存在せず、心の接触から生ずる識別領域の存在しないところには、そなたの行くべき通路は存在しない。」
【悪魔いわく、ーーー】
「人々が『これがわがものである』と語るところの物、『[これは]わがものである』と語る人々、ーーーそなたの心がそこにとどまるならば、修行者よ、そなたは、わたしから脱(のが)れることはできないであろう。」
【尊師いわく、ーーー】
「人々が〔わがものであると執着して〕語るところの物、それは、わたしに属するものではない。
〔執着して〕語る人々がいるが、わたしはかれらのうちの一人ではない。
このように知れ。悪しき者よ。そなたは、わたしの行く道も見ないであろう。」
そこで悪魔・悪しき者は、「尊師はわたしのことを知っておられるのだ。幸せな方はわたしのことを知っておられるのだ。」と気づいて、打ち萎れ、憂いに沈み、その場で消え失せた。
・・・・・・ブッダ |