いまや怠り怠ける時であってはならない。煩悩の汚れを滅ぼし尽くさないならば、その放逸なる人を、悪魔がつきそって行く。鹿の母が獅子につきそって行くようなものである。

放逸（よこしま）で他人の妻になれ近づく者は、四つの事がらに遭遇する。ーーーすなわち、禍（わざわい）をまねき、臥（ふ）して楽しからず、第三に避難を受け、第四に地獄に堕ちる。

禍をまねき、悪しきところ（地獄）に墜ち、相ともにおびえた男女の愉楽（ゆらく）はすくなく、王は重罰を課する。ひとは他人の妻になれ近づいてはならぬ。身体が崩壊したのちには、地獄で火に焼かれる。

自分の益になるものであると知り得ることを、あらかじめ為すべきである。（無謀な）車夫のような思いによらないで、賢者はゆっくりと邁進（まいしん）すべきである。

・・・・・・ブッダ