[2016年10月4日:更新]
[2006年10月10日:公表]
高齢者の消費者被害
高齢者の消費者被害に関する相談が全国の消費生活センターに多く寄せられています。
高齢者は「お金」「健康」「孤独」の3つの大きな不安を持っているといわれています。悪質業者は言葉巧みにこれらの不安をあおり、親切にして信用させ、年金や貯蓄などの大切な財産を狙っています。高齢者は自宅にいることが多いため、電話勧誘販売や家庭訪販による被害にあいやすいのも特徴です。
また、最近では、無料だと思いアダルト情報サイトなどに登録したところ料金を請求された相談や、利用した覚えのないサイト利用料を請求されたなどインターネット通販による相談も多く寄せられています。
一方、自宅玄関の段差で転倒した、屋外作業中にはしごから転落した、また、食料品等の誤飲・誤嚥(ごえん)、着衣着火や風呂場でのやけどなど家庭内でけがをするなど事故も多く寄せられています。
トラブルにあわないために、高齢者に多いトラブルの事例や手口などの「情報」を集めることはとても有効です。
相談件数の推移、販売方法・手口別相談件数の上位10件、それぞれの商法の特徴と高齢者に多いトラブルの事例や手口を紹介します。
相談件数は約20万件
全国の消費生活センターに寄せられた契約当事者が70歳以上の相談の件数は、2007年度以降増え続け、2013年度には21万件を超え、2014年度も20万件近くあり、相談全体の約20%を占めています。
契約当事者が70歳以上の年度別相談件数(2015年5月末日までの登録分)
2005年度 139,685件
2006年度 135,014件
2007年度 109,166件
2008年度 115,521件
2009年度 122,432件
2010年度 138,726件
2011年度 148,775件
2012年度 162,730件
2013年度 210,075件
2014年度 195,480件
販売方法・手口別件数(上位10位)
2014年度の契約当事者70歳以上の相談を販売方法・手口別にみると、次のようになっています。(カッコ内は、契約当事者70歳以上の相談(195,480件)に占める割合)(2015年5月末日までの登録分)
1.電話勧誘販売 35,951件(18.4%)
2.家庭訪販 25,877件(13.2%)
3.インターネット通販 13,259件(6.8%)
4.劇場型勧誘 12,420件(6.4%)
5.かたり商法(身分詐称) 11,512件(5.9%)
6.利殖商法 7,890件(4.0%)
7.無料商法 5,115件(2.6%)
8.ワンクリック請求 4,880件(2.5%)
9.次々販売 4,458件(2.3%)
10.被害にあった人を勧誘(二次被害) 4,217件(2.2%)
(注1)1件の相談に複数の販売方法・手口が含まれる場合は、おのおのに対し1件ずつカウントしている。
(注2)「電話勧誘販売」「家庭訪販」「インターネット通販」は販売方法に問題があるとカウントされたもののみを対象に集計した。
※2015年9月2日から2015年9月18日まで掲載していた相談件数に誤りがありました。訂正するとともにお詫び申し上げます。
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/koureisya.html |